ミセス『StaRt』はいつの曲?デビュー盤の真相と色褪せない魅力
スタジアムツアーを軽々と完売させ、日本の音楽シーンの頂点に君臨し続けるMrs. GREEN APPLE。彼らの代表曲の中でも、爽快なギターリフと突き抜けるハイトーンボイスで圧倒的な支持を集めるキラーチューンが『StaRt』です。テレビCMやSNSのショート動画、あるいは大型フェスの定番曲として耳にして、「このキャッチーで疾走感あふれる曲は一体いつ発売されたのか?」「最近のヒット曲なのか、それとも初期のシングルなのか?」と疑問を抱いて検索するリスナーが後を絶ちません。
実はこの楽曲、今から約11年前の2015年に世に放たれた、彼らのメジャー進出を華々しく告げる記念碑的なナンバーです。なぜ10年以上前の楽曲が今なお色褪せず、第一線で聴かれ続けているのでしょうか。公式発表データや当時の制作エピソード、タイアップの経緯を交えながら、その全貌を紐解いていきます。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:『StaRt』のCD発売日は2015年7月8日。シングルではなくメジャーデビューミニアルバム『Variety』のリードトラックとして世に出た。
- 要点2:作詞作曲を手掛けた大森元貴が当時わずか18歳前後で制作。後に花王「メリット」CMソングに起用され、お茶の間へ広く浸透した。
- 要点3:単なる明るいポップソングにとどまらず、人間の葛藤や孤独を内包した歌詞世界を持ち、フェーズ2の現在もライブの起爆剤として愛され続けている。
【結論】ミセスの名曲『StaRt』はいつの曲?2015年メジャーデビュー盤の真相
「ミセスの『StaRt』はいつの曲なのか?」という疑問に対する明確な答えは、2015年7月8日にリリースされたメジャーデビューミニアルバム『Variety』の収録曲です。音楽配信サイトにおける先行配信は、パッケージ発売に先駆けた2015年6月17日にスタートしました。
当時、インディーズ界隈で凄まじいスピードで頭角を現していたMrs. GREEN APPLEは、EMI Records(ユニバーサルミュージック)からのメジャー進出作としてフルアルバムでも単独シングルでもなく、6曲入りのミニアルバムという形態を選択しました。そのアルバムのオープニングを飾り、事実上の「メジャーデビュー名刺」として全国のラジオ局や音楽メディアで大量オンエアされたのが『StaRt』です。
ミュージックビデオ(MV)が制作され、テレビの音楽番組でも大々的にパフォーマンスされたことから、「1stシングル」として記憶しているリスナーも少なくありません。しかし、作品の正確なクレジットとしては、ミニアルバム『Variety』の1曲目に収録されたリード曲というのが正確な事実です。バンドの歴史における第1章=「フェーズ1」の幕開けを華々しく告げた原点の1曲といえます。

歴代作品データで見る『StaRt』の位置づけ|初期アルバムとリリースの変遷
Mrs. GREEN APPLEのディスコグラフィにおいて、『StaRt』がどのようなタイムラインで登場し、後のブレイクへと繋がっていったのかを整理しました。以下の比較データは、公式ディスコグラフィおよびオリコン・Billboard JAPANの公開記録を基に構成しています。
| 作品名・楽曲名 | 詳細・数値データ(発売日・形態) | 当時のバンドフェーズ・タイアップ | 編集部の見解・評価 |
|---|---|---|---|
| StaRt(リード曲) 『Variety』収録 | 2015年7月8日発売 (配信日:2015年6月17日) メジャー3rdミニアルバム | フェーズ1(初期) 後に花王「メリット」CMソングに抜擢 | バンドのメジャー進出を決定づけた金字塔。10代の衝動と卓越したポップセンスが融合。 |
| Speaking | 2015年12月2日発売 メジャー1stシングル(CD) | テレビ東京系アニメ『遊☆戯☆王ARC-V』EDテーマ | 初のフィジカルCDシングル。初期の鋭いロックサウンドとアニメ親和性を証明。 |
| TWELVE | 2016年1月13日発売 メジャー1stフルアルバム | オリコン週間初登場10位 『StaRt』『Speaking』など全12曲 | バンド結成からわずか2年半足らずでトップ10入りを果たした名盤。 |
| 青と夏 | 2018年8月1日発売 7thシングル | 映画『青夏 きみに恋した30日』主題歌 ストリーミング累積5億回再生超 | 『StaRt』で提示した「突き抜ける青春感」を極限まで洗練させ、国民的知名度を不動のものに。 |
| ライラック | 2024年4月12日発売 配信限定シングル | フェーズ2(現体制) TVアニメ『忘却バッテリー』OPテーマ | 『StaRt』の疾走感と超絶技巧ギターアンサンブルを2020年代にアップデートした現代の象徴。 |
時系列を整理すると一目瞭然ですが、『StaRt』はミセスが全国的なブレイクを果たす遥か前、メジャーへの扉を蹴破ったまさにその瞬間の楽曲です。Mrs. GREEN APPLEの歴代シングル一覧を追うだけでは「ミニアルバム収録曲」である『StaRt』を見落としてしまいがちなため、「いつの曲なのか分かりにくい」という現象が発生しているのです。
大森元貴が18歳で描いた「光と影」|『StaRt』歌詞の意味と制作秘話を深掘り
フロントマンである大森元貴(ボーカル/ギター)は、この楽曲の作詞・作曲・編曲をすべて手掛けています。驚くべきは、この楽曲が生まれた当時、彼がわずか18歳前後だったという事実です。高校を卒業し、プロの音楽家として生きていく決意を固めた多感な時期に書かれました。
音楽雑誌の過去インタビューや当時の特番取材において、大森自身は「単なる明るいデビュー曲を書くつもりは毛頭なかった」という趣旨の告白を残しています。曲調はBPM200前後の猛烈なビートと華やかなブラスサウンド、軽快な手拍子(ハンドクラップ)で満ちており、一聴すると極上のポップチューンに聴こえます。しかし、歌詞に耳を澄ませると、そこには10代特有のヒリヒリとした不安や冷徹な人間観察が刻まれています。
「パッパッパッ」というユーモラスなフレーズの直後に置かれた言葉や、「幸せな時間をどれだけ過ごせるかは 微妙だ」といった醒めた視線。人生の新しいスタートを切るとき、人は希望だけでなく、取り返しのつかない過去への後悔や、未来への恐怖を同時に抱えるものです。『StaRt』というタイトルでありながら、「無責任に背中を押すだけの応援歌」ではなく、痛みや孤独を抱えたままそれでも走り出す人間のリアルを描いている点こそ、大森元貴の作家性がすでに完成されていた動かぬ証拠です。

なぜ後から大ヒット?花王「メリット」CMタイアップと認知拡大の舞台裏
『StaRt』が熱心なロックファンだけでなく、日本中の日常風景に溶け込むきっかけとなった最大の要因が、花王「メリット」のTVCMソングへの抜擢でした。
興味深いのは、このタイアップがついたタイミングです。通常、J-POPシーンにおけるタイアップは「新曲のリリース」に合わせて仕掛けられるのが業界の通例です。しかし、『StaRt』がメリットのCMとしてお茶の間に流れ始めたのは、リリースから約2年が経過した2017年の春でした。
生活用品のトップブランドである花王のCM制作陣が求めたのは、「朝の目覚めのような清涼感」「家族全員の気持ちを前向きにする弾けるエネルギー」でした。新曲・旧曲を問わず選定される中で、発売から時間を経ても色褪せていなかった『StaRt』の圧倒的なメロディラインと爽快感が白羽の矢を立てられたのです。
朝夕のテレビ番組の合間に「♪ 始まってる!」のフレーズが連日大量にオンエアされたことで、「あの爽やかなCMソングを歌っているバンドは誰だ?」と話題が沸騰。小学生からその親世代まで幅広い年齢層にミセスの存在が認知され、バンドの裾野を一気に広げる歴史的な転換点となりました。
一般に知られていない盲点とネットの誤解|「1stシングル」という錯覚の正体
SNSや知恵袋などのコミュニティを検証すると、『StaRt』に関して長年囁かれているいくつかの代表的な「誤解」が存在します。リスナーが混乱しやすいポイントを正しく是正しておきましょう。
誤解①:「『StaRt』はミセスの1stシングルである」
前述の通り、これは完全な事実誤認です。初の全国流通CDシングルは同年12月にリリースされた『Speaking』です。『StaRt』はMVが単独で制作され、音楽番組でも表題曲同等に扱われたため、多くのライト層が「シングル曲」と錯覚して記憶しています。
誤解②:「フェーズ2になってからアレンジが別物になった?」
2020年7月にフェーズ1の完結を宣言し、約1年8ヶ月の活動休止を経て2022年に3人体制(大森元貴、若井滉斗、藤澤涼架)で「フェーズ2」を開幕したMrs. GREEN APPLE。ライブでの『StaRt』の演奏スタイルも変化しています。初期の荒削りで荒々しいパンクロックのようなドライブ感から、現在は同期トラックやストリングス、キーボードの精度を極限まで高めたスタジアム級のゴージャスなサウンドへと進化を遂げました。楽曲の根底にある骨組みはそのままに、音響的な厚みが劇的にアップデートされているため、「新録されたのでは?」と感じるファンが多いのです。
【プロの結論】音楽心理学から読み解く『StaRt』が10年以上愛される必然性
なぜこの楽曲は、急速にトレンドが移り変わる現代のストリーミング時代においても、色褪せることなく新規リスナーを獲得し続けているのでしょうか。音楽心理学および楽曲構造の観点から分析すると、明確な理由が存在します。
第一に、「認知的カタルシス」を生み出すイントロの設計です。曲の冒頭、ドラムのカウントから間髪入れずに鳴り響くキャッチーなギターリフと金管楽器風のフレーズは、聴き手の脳内にわずか数秒でドーパミンを分泌させます。この「聴いた瞬間に気分を高揚させる即効性」は、現代のショート動画文化とも極めて高い親和性を持っています。
第二に、「心理的レジリエンス(精神的回復力)」に寄り添うメッセージ構造です。心理学において、過度なポジティブ思考の押し付けは時に人間に防衛的なストレスを与えるとされています。大森元貴の歌詞は「無理に元気を出せ」と強要しません。「悲しいことや憂鬱な現実はなくならない」という前提を共有した上で、「それでも今日という日をどう生きるか」をリスナー自身に委ねています。この絶妙な心理的距離感が、思春期の若者から社会の荒波に揉まれる大人まで、世代を超えた深い共鳴を生み出しているのです。
【こんな気分の時に聴くのがおすすめ】
- 新しい環境や仕事、学業に挑む朝、不安を抱えつつも気合を入れたい時
- 落ち込んだ気持ちを無理やりではなく、自然な疾走感でリセットしたい時
- 現在のMrs. GREEN APPLEしか知らず、バンドの爆発的な原点を体感したい時
【ミセス スタート いつの 曲】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:『StaRt』はシングルCD単体として現在購入できますか?
A1:いいえ、『StaRt』は単独のCDシングルとしては発売されていません。CDで手に入れたい場合は、2015年発売のミニアルバム『Variety』、2016年発売の1stフルアルバム『TWELVE』、または2020年発売のベストアルバム『5』のいずれかをお買い求めください。各種サブスクリプションサービスでは全作配信されています。
Q2:花王「メリット」のCMソングになったのは具体的に何年ですか?
A2:公式アナウンスおよび放映実績に基づくと、2017年春からCMソングとしてオンエアされました。楽曲のリリース(2015年)から約2年後の起用という、音楽業界的にも珍しい後発の大規模タイアップでした。
Q3:現在のフェーズ2のライブでも『StaRt』は演奏されますか?
A3:はい、現在も屈指のライブ定番曲として高い頻度で演奏されています。ドーム公演やアリーナツアー、大型野外フェスなどでセットリストに組み込まれることが多く、観客全員によるハンドクラップと大合唱が巻き起こる、ライブ全体のボルテージを最高潮に引き上げる重要な役割を担っています。
まとめ:『StaRt』は時代を超えて響くMrs. GREEN APPLEの原点
Mrs. GREEN APPLEの『StaRt』は、2015年7月8日にリリースされたメジャーデビューミニアルバム『Variety』の収録曲であり、バンドの輝かしいキャリアの原点となった名曲です。
大森元貴が10代の葛藤の中で生み出したこの楽曲は、花王CMへの起用という契機を経て国民的な認知を獲得し、フェーズ2を迎えた現在もなお、スタジアムの数万人を熱狂させる現役のアンセムとして生き続けています。リリースからどれほどの歳月が流れようとも、イントロの最初の一音が鳴り響いた瞬間、聴く者の心を一瞬で奮い立たせるエネルギーは決して失われません。初期の荒々しい衝動と普遍的なポップセンスが凝縮された『StaRt』を、ぜひアルバムやライブ映像とともに改めて味わってみてください。 (出典: ミセス スタート いつの 曲(Yahoo!ニュース))