B'z松本孝弘の愛用ギター徹底解剖!歴代機材と極上トーンの真相
日本のロックシーンにおいて、35年以上にわたり頂点に君臨し続けるモンスターロックユニット・B'z。その屋台骨を支え、グラミー賞受賞という世界的な偉業を成し遂げたギタリストが松本孝弘です。日本人として初めて世界最高峰のギターメーカー「ギブソン」からシグネチャー・アーティストに認定され、彼が爪弾く艶やかで力強いメロディは「TAKトーン」として世界中の音楽ファンやギタリストを魅了し続けています。
初期のスタジオワーク時代から、熱狂を巻き起こした「キャナリーイエロー」、独自設計の「ダブルカッタウェイ」、そして世界中のコレクターが羨望する「1959年製バースト」に至るまで、彼の手元には常に時代を切り拓く名器が存在していました。なぜ彼のギターサウンドは、たった一音鳴らしただけで松本孝弘とわかるほどの強烈な存在感を放つのでしょうか。本稿では、歴代使用ギターの詳細から門外不出の機材システム、そして唯一無二のトーンが宿る深層心理と職人技の核心に迫ります。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:1999年に日本人初・世界で5人目となるギブソン公式シグネチャーモデルを獲得し、伝説の「キャナリーイエロー」から「ダブルカッタウェイ(DC)」へ進化させた軌跡を網羅。
- 要点2:1本で数億円の市場価値を持つ1959年製レスポール・バーストをはじめ、2026年の最新アリーナツアー機材まで、妥協なきギターコレクションの全貌を徹底解剖。
- 要点3:ボグナーアンプや専任機材チーム「FAT」の特注ペダル、そして独自のピッキングニュアンスが融合することで生み出される「TAKトーン」の真相を論理的に解明。
【ギブソンとの絆】日本人初のシグネチャー獲得と名機「キャナリーイエロー」の誕生秘話
松本孝弘のキャリアを語る上で最大の転換点となったのが、1999年に発表された日本人初となるギブソン・シグネチャー・アーティストへの就任です。当時、ギブソンから自身の名を冠したモデルをリリースされていたのは、レス・ポール本人をはじめ、ジミー・ペイジ、ジョー・ペリー、エース・フレーリー、スラッシュという、ロックギター史に名を刻む伝説的な巨人たちのみでした。東洋のロックギタリストとしてその殿堂入りを果たした事実は、国内外の音楽シーンに激震を与えました。
その記念すべき第1号機として世界に放たれたのが、「Gibson Tak Matsumoto Les Paul Canary Yellow」です。目を見張るような鮮烈なイエローに包まれたボディは、松本本人の「ステージで強烈に映える、誰も見たことのないレスポールを作りたい」という明確なヴィジョンから生まれました。指板にあしらわれたアバロン・インレイと漆黒のエボニー指板、そして高出力ながら太く抜ける特注ピックアップの組み合わせは、従来のヴィンテージ信奉が根強かったレスポールの概念を根底から覆す革新性を宿していました。
公式発表資料や当時の音楽誌の記録を振り返ると、開発にあたって松本はギブソンのナッシュビル工場へ幾度も足を運び、ネックの握り心地や重量バランス、ボディの鳴りに至るまでミリ単位の要望を伝えたとされています。この妥協なき開発姿勢こそが、名門ギブソンに「アジアの一ギタリスト」ではなく「真のパートナー」として松本を認めさせた決定的な要因でした。キャナリーイエローを構えて疾走感溢れるリフを刻む姿は、B'zの黄金期を象徴するアイコンとして今なおファンの脳裏に深く焼き付いています。

【歴代使用ギター一覧】YAMAHA時代からダブルカッタウェイ・最新機までの変遷
松本孝弘のギター遍歴は、自身のプレイスタイルやB'zのサウンドデザインの進化と完全に同期しています。プロキャリア初期のスタジオミュージシャン時代やTM NETWORKのサポート時代には、抜けの良いドンシャリサウンドとアームプレイに対応したコンポーネントギターを多用していました。その後、B'zの結成とともにヤマハとエンドース契約を結び、名器「YAMAHA MG-M」シリーズが誕生します。ネオンライト柄やブルーサンバーストなど、80年代末から90年代初頭のデジタルロック期を牽引した名機たちです。
90年代半ばからハードロックへの原点回帰を果たした松本はギブソンをメインに据え、2000年代中盤にはさらなる演奏性を求めて「Tak Matsumoto Double Cutaway(DC)」を共同開発します。ハイポジションへのスムーズなアクセスと、レスポール特有の豊かなサステインを両立させた左右対称のダブルカッタウェイ仕様は、ギブソンの歴史においても異例の完全オリジナルシェイプとなりました。
| 年代・モデル名 | スペック・構造的特徴 | 主な使用時期・代表曲 | 編集部の見解・音響的評価 |
|---|---|---|---|
| YAMAHA MG-Mシリーズ | バスウッドボディ、メイプル指板、ロック式トレモロユニット搭載 | 1989年〜1995年 『太陽のKomachi Angel』『ZERO』 | エッジの効いたクリアな高域。打ち込みと同期するタイトなリフワークに最適化された設計。 |
| Gibson Tak Matsumoto Les Paul Canary Yellow | マホガニーバック+メイプルトップ、エボニー指板、特注TAK専用ピックアップ | 1999年〜2001年 『ギリギリchop』『Brotherhood』 | 力強いミドルレンジと分離感。ヘヴィなバンドアンサンブルでも決して埋もれない抜刀のようなサウンド。 |
| Gibson Custom Tak Matsumoto Double Cutaway (DC) | 左右対称ダブルカッタウェイ、フレイムメイプル、チェンバード構造採用モデルあり | 2004年〜現在 『OCEAN』『イチブトゼンブ』 | ハイフレットの超絶ソロを支える究極のプレイアビリティ。ふくよかな鳴りとアタックの速さが両立。 |
| Gibson 1959 Les Paul Standard (Vintage Burst) | 1959年製オリジナル、本物のPAFピックアップ、極上のホンジュラスマホガニー | レコーディング全般、スタジアム公演の要所 | ヴィンテージギターの聖杯。繊細なピッキングニュアンスを余すところなく音に変える立体的な響き。 |
【ヴィンテージの至宝】推定数億円の「1959年製バースト」と伝説のギターコレクション詳細
数々のシグネチャーモデルを世に送り出してきた松本ですが、ギターコレクターとしても世界的に名を知られています。その頂点に位置するのが、エレキギターにおける最高峰のヴィンテージピースとされる1959年製レスポール・スタンダード、通称「バースト」です。現在、状態の良い1959年製バーストはオークション市場で1本あたり5,000万円から1億円超の値がつくことも珍しくありませんが、松本はこの歴史的遺産を複数本所有し、惜しげもなく実戦投入しています。
代表的な個体であるシリアルナンバー「#9-1156」をはじめとする彼のバーストは、ただ飾られるための美術品ではありません。ドームやスタジアムの大音量下でも堂々と鳴らされており、経年変化によって乾燥しきった良質のマホガニーと、オリジナルのPAF(Patent Applied For)ピックアップが放つ倍音成分は、現代のギターでは決して再現できない「枯れ感」と「粘り」を生み出します。松本自身も「ヴィンテージは弾いてこそ音が育つ」という哲学を一貫して公言しており、過酷なツアー環境下でも専任ローディの手で完璧なコンディションが維持されています。
取材報道や関係者の証言によると、松本が保有するギターコレクションは総数200本以上にのぼります。2023年に日産スタジアムで行われた『B'z LIVE-GYM Pleasure 2023 -STARS-』のバックステージ取材では、スタジアムの巨大空間を攻略するために厳選された11本のギターが整然と並べられていました。コレクションの幅はレスポールにとどまらず、ストラトキャスター、テレキャスター、アコースティックの名器、さらにはフライングVまで網羅されており、楽曲が求める色彩に合わせて寸分の狂いもなく選定されています。

【TAKトーンの真相】極上の音が生まれる決定的な理由と機材音作りの秘密
「なぜ松本孝弘のギターは、歪んでいるのに濁らず、メロディがまるで人間の歌声のように泣くのか?」——この長年の疑問を解く鍵は、単なる機材のスペックにとどまらず、アンプ、専用エフェクター、そして松本自身の「手元」の三位一体にあります。
まず心臓部となるアンプシステムにおいて、長年その中核を担ってきたのがボグナー(Bogner)の「Ecstasy」をはじめとするブティックアンプ群です。松本のアンプセッティングは、耳をつんざくような超高域を抑えつつ、図太く豊かな中低域と滑らかなサステインを引き出すよう綿密にチューニングされています。近年のツアー取材では、さらなる音の立ち上がりと純度を求め、ドイツ製アンプやオリジナルブランド「TEN」のハンドメイドアンプが導入されていることも確認されています。
さらに見逃せないのが、松本のサウンドを一手に支えるプロフェッショナル集団「FAT(ファット)」が手掛ける特注エフェクターの存在です。市販のワウペダルやオーバードライブ、コーラスなどを松本のピッキング特性に合わせて内部パーツ単位で徹底的にモディファイ。信号の劣化を極限まで抑え、アリーナやドームの最上段まで芯のある音粒を届けるためのバッファー回路やルーティングシステムが構築されています。
しかし、機材以上に決定的な要素となっているのが、松本孝弘のピッキングコントロールとヴィブラートの技術です。松本はピックを持つ指先の角度、当てる深さ、そして弦をヒットさせる瞬間のスピードを極めて細やかにコントロールしています。右手の親指の肉をわずかに弦に接触させて倍音を強調する「ピッキングハーモニクス」や、手首全体でゆったりと周期をコントロールする独特の深いヴィブラート。これらの身体的スキルが、ハイゲインなアンプセッティングと組み合わさることで、まるでサックスやバイオリンのような滑らかなレガートと、圧倒的な歌唱力を持った「TAKトーン」が結実するのです。
【実態検証】ファンとプレイヤーが語るシグネチャーモデルのリアルと現場評価
楽器店やSNS、ギタリストのコミュニティにおいて、松本孝弘のシグネチャーモデルは常に高額取引の対象であり、憧憬の的です。しかし、実際に手にしたプレイヤーたちの生の声や現場での評価を掘り下げると、単なる「アーティストグッズ」の枠を完全に超えた、極めてシビアなプロスペックの実態が浮き彫りになります。
特にネット上の実使用レビューや楽器専門誌のアンケートで多く見られるのが、「ネックの太さとグリップ感に対する評価の二面性」です。松本のシグネチャーモデルの多くは、本人の手に合わせた肉厚なネックプロファイルが採用されています。この極太ネックこそが豊かなサステインと太いトーンの源泉である一方、手の小さなプレイヤーや現代的な薄型ネックに慣れたギタリストからは「最初は握り込みに慣れが必要」「運指に確かな握力が求められる」といった率直な感想が寄せられています。
一方で、左右対称ボディの「ダブルカッタウェイ(DC)」に関しては、演奏性の面で絶賛の声が圧倒的です。「22フレット付近のソロがストレスフリーで弾ける」「レスポールの重厚なトーンを持ちながら、SGのような軽快な取り回しができる」と、プロ・アマ問わず現場の実戦機として高く評価されています。2024年に発売されたEpiphone(エピフォン)版のシグネチャーモデルについても、手の届きやすい価格帯でありながら本家の設計思想が忠実に継承されており、「エントリー層でもTAKトーンのエッセンスを体感できる」とユーザーコミュニティで大きな反響を呼びました。

一般に知られていない盲点とネットの誤解|「機材を揃えればTAKトーンは出る」のか?
インターネット上の掲示板やギターフォーラムで頻繁に交わされる言説に、「ボグナーのアンプとFATのエフェクター、そしてシグネチャーギターを揃えれば、あの松本サウンドが再現できる」というものがあります。しかし、これは熱心なファンが陥りがちな典型的な誤解の一つです。
実際の現場データを分析すると、松本の機材システムは「音量を極限まで上げた状態で、キャビネットのスピーカーユニットが適度に振動・飽和すること」を前提に綿密に構築されています。数万人の観客を収容するスタジアムやアリーナの大音量環境と、防音室やアパートでの小音量環境では、真空管の動作点もスピーカーの空気振動も根本から異なります。高価な機材をそのまま並べただけでは、耳障りなハイが目立ったり、逆に抜けの悪いブーミーな音になってしまうケースが後を絶ちません。
さらに本質的な盲点は、松本が施している「引き算の音作り」にあります。多くのギタリストは歪み(ゲイン)を上げすぎて音の芯を失いがちですが、松本のセッティングは一見深く歪んでいるように聴こえて、実はピッキングのニュアンスが明確に残るクランチ気味のゲイン量に抑えられています。右手のアタックの強弱だけでクリーンからリードトーンまでを自在に操るコントロール能力が備わって初めて、機材のポテンシャルが100%発揮されるのです。
【プロの結論】松本孝弘ギアの導入に向いている人・慎重になるべき人の判断基準
松本孝弘のシグネチャーギターや関連機材の導入を検討しているギタリストに向け、後悔しないための明確な判断基準を提示します。
【導入を強くおすすめできる人】
- 太くコシのあるミドルレンジを重視するプレイヤー:バンドアンサンブルの中で、ボーカルを邪魔せずに存在感を発揮するリードトーンを求めている人。
- 右手のアタックやヴィブラートの表現力を本気で磨きたい人:ギター側のレスポンスが非常にシビアなため、自身のピッキング技術を向上させるトレーニング機としても最適です。
- クラシックロックからモダンポップスまで歌モノのバッキングをこなす人:特にDCモデルは、ハイポジションでのコードワークやメロディ弾きにおいて抜群の汎用性を発揮します。
【導入に慎重になるべき人】
- 極小音量の自宅練習のみを想定している人:アンプのポテンシャルを引き出すには一定以上の音量が必要なため、アンプシミュレーター等を介した適切な補正環境がないと期待外れに終わるリスクがあります。
- 超薄型ネックによる超高速スウィープやタッピングを主軸にする人:伝統的なギブソン流のしっかりとしたグリップ感が特徴流のため、テクニカル系モダンギターに慣れ親しんだ手には違和感が生じる可能性があります。
【2026年最新ライブ機材】<LIVE-GYM 2026 -FYOP+->で目撃された新機軸
2026年に開催されたアリーナツアー<LIVE-GYM 2026 -FYOP+->の現場機材レポートによると、松本孝弘のサウンドシステムはさらなる深化を遂げています。今回のツアーでは、長年のメイン機であるダブルカッタウェイに加え、新たに12本ものギターが実戦投入されたことが機材取材によって明らかになりました。
特筆すべきは、松本が多大な影響を受けたレジェンドギタリストであるマイケル・シェンカーのシグネチャーモデルや、これまで公の場で滅多に姿を現さなかった幻のプロトタイプギターがステージセットに組み込まれていた点です。近年の松本は、自身のルーツである70年代〜80年代のブルーズ・ハードロックへのリスペクトをよりダイレクトに表現する傾向にあり、選定されるギターのバリエーションもヴィンテージから変形ギターまでこれまでにない広がりを見せています。
また、ステージ上の音響システムにおいても、伝統的な大音量キャビネットの鳴りと、最新のデジタルプロセッシングを高度に融合させたハイブリッドルーティングが採用されています。アリーナクラスの会場特有の反響を計算し尽くし、バンドサウンド全体の明瞭度を極限まで高めるセッティングは、30年以上トップを走り続けてなお「最高のギターの鳴り」を追い求める松本孝弘の執念を如実に物語っています。
【b'z 松本孝弘 ギター】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:松本孝弘のギターといえば、まず最初に思い浮かぶ代表モデルは何ですか?
A1:歴史的なインパクトという点では、1999年に日本人初のギブソン・シグネチャーとして登場した鮮烈な黄色の「Les Paul Canary Yellow」が筆頭に挙げられます。一方、近年のプレイスタイルを象徴し、演奏性と機能美を極限まで追求した実用的な代表機としては「Double Cutaway(DC)」シリーズが広く知られています。
Q2:1本で数千万円から数億円もする1959年製レスポールを、なぜ過酷なライブで使用するのですか?
A2:松本本人が「楽器はケースにしまっておくものではなく、弾いて鳴らしてこそ本来の価値がある」という強いポリシーを持っているためです。また、半世紀以上の時を経て木材が完全に乾燥し、奇跡的な鳴りを獲得した1959年製ヴィンテージのトーンは、巨大なスタジアム空間でも唯一無二の存在感を発揮するため、表現者として妥協できない選択でもあります。
Q3:松本孝弘のような艶のある「TAKトーン」を自宅の小型アンプで再現するコツはありますか?
A3:アンプ側のセッティングで「Treble(高域)」を上げすぎず、「Middle(中域)」をしっかり押し出すことが第一歩です。また、歪みエフェクターのゲインは控えめに設定し、オーバードライブペダルをブースターとして使用して中域を太く補正すると雰囲気が近づきます。さらに、ピッキング時に親指をわずかに弦に当てるピッキングハーモニクスを意識することで、独特の倍音感を再現しやすくなります。
Q4:ギブソン製とエピフォン製のシグネチャーモデルにはどのような違いがありますか?
A4:ギブソン製(特にカスタムショップ製)は、最高級の木材選定、ニトロセルロースラッカー塗装、専任の熟練職人によるハンドメイド工程など、極限のクオリティを追求しています。一方のエピフォン製は、生産工程を合理化しポリウレタン塗装などを採用することで高いコストパフォーマンスを実現しています。ただし、エピフォン製も松本本人の監修のもと、ネックシェイプや専用ピックアップの特性が忠実に落とし込まれており、実戦で十分使える完成度を誇ります。
まとめ:唯一無二のサウンドを支え続ける職人魂と未来への継承
B'z松本孝弘の歴代愛用ギターの軌跡を辿ることは、日本のロックギターの進化論を紐解くことと同義です。ヤマハ時代のテクニカルなアプローチから、ギブソンとの歴史的提携、そしてダブルカッタウェイという革新的な自社開発シェイプへの到達。その背景には、常に「より良い音を、より確かな演奏性でファンに届けたい」という愚直なまでのクラフトマンシップが存在していました。
2026年の最新アリーナツアーでも証明されたように、彼のギターサウンドへの探求心に終わりはありません。ヴィンテージの深淵に触れ、最新機材の利便性を取り入れながら、最終的には自らの指先と魂でトーンを支配する——その孤高のスタイルこそが、時代を超えてあらゆるリスナーの心を揺さぶり続ける「TAKトーン」の真実なのです。 (出典: bz 松本孝弘 ギター(Yahoo!ニュース))